2010年12月1日水曜日

RunMateGPS

ジョギング用に使えるiPhone用のGPSアプリがありました.RunMateGPS.これは,かなり良くできています.
RunMateGPSの画面

地図は,あらかじめ走るルート付近を読み込んでおけばキャッシュに保存されるようなので,ジョギング中にインターネット接続しなくてもルートを表示してくれます(バッテリーが長持ち).作成したルート(gpx形式)をメールで送信し,それをGoogle Earth上に表示することもできます.Google Earthではタイムライン表示もされます.

Google Earth上でルートを表示したところ.

これを応用すれば,野外調査用のiPhoneアプリの開発に使えそうです.

ちなみに,HikeMateGPSBikeMateGPSというアプリもあります.HikeMateGPSの方は,露頭地点の記録や写真の記録,調査ルートの記録などにも使えます.

iPhoneをお持ちの方は一度お試しください.それぞれ350円です.



以下はサイトの宣伝内容です.

RunMateGPSは簡単なランニングからジョギング、マラソンに至るまで幅広く活用できるランニング専用のアプリケーションです。

:: ランニング運動に関する多様な情報をリアルタイムで確認。
RunMateGPS は「ペース」を中心にランニングに関する多様な情報をリアルタイムで発信します。また、「グラフモード」メーターと「マップモード」メーターが基本的に提 供され、走る途中ペースの変化をグラフでリアルタイムで確認できるほか、Googleマップで走ったルートをリアルタイムで確認できます。

:: 「ペース・デザイナー」機能でランニングの運動計画を立てる。
「トレーナー」メニューの「ペース・デザイナー」機能を使い、「どんなペース推移で走るか」を前もって計画することができます。
「ペース・デザイナー」を通じて走りたい運動距離を一定の時間区間ごとに分け、区間ごとの平均ペースを設定することができ、デザインされた「ペース計画」を「トレーナー・メーター」に適用し、それに合わせて走ることができます。

:: ペース・バンド/チャート
RunMateGPSはペース・バンドでランニング計画を立てることができ、走った後その結果をすぐペース・チャートで確認できます。

:: 万歩計機能で運動量をチェックしてみてください。
RunMateGPSには万歩計機能があり、どのくらいのステップで運動したのか確認できます。

:: 音楽と一緒に走ってください!
RunMateGPSはアプリケーションを終了することなく、聞きたい音楽を選択して聞く「Juke Box」機能があります。

:: 保存された運動ルートを読み込み、記録更新に挑戦してみてください!
保存された移動ルート・データを読み込み、googleマップでどんなルートで移動したのか確認し、そのルートで走ることができ、記録競争をすることができます。

:: 走った記録を他の人と共有してみてください!
電子メールやマッシュアップを通じ、RunMateGPSが保存したすべてのトレーニング情報や写真が送信できます。
特 にマッシュアップ機能で送信するとペースやカロリーなどをグラフで確認し、ランニング結果を分析することができ、書き込み機能で自分のマッシュアップの中 でコミュニティができます。また、マッシュアップは個人ブログやコミュニティ、フェイスブック、ツイッターに自由で簡単に載せることができ、友達と自分の 経験を共有することができます。

:: すべてのランニング記録をまとめ、運動日誌を作ることができます。
RunMateGPSの「運動日誌」機能で走ったすべての記録をまとめることができます。
また、「運動日誌」に保存されている運動量を含むすべての情報を「運動記録グラフ」で年度別、月別、デイリーで一目で確認できます。
そして、カレンダー機能で自分の以前の運動結果を簡単で素早く確認できます。

:: 写真でライディングの思い出を残してください。
RunMateGPSはiPhone写真撮影機能を支援します。ライディング中撮った写真にはGPS情報があり、ライディング・ルート化し、RunMateGPSやGoogleマップでも確認できます。

:: 効果的なランニング運動のための情報収集
走りながら平均ペース(速度)、最高ペース(速度)_、現在ペース(速度)、運動距離、運動時間、ステップ数、消費したカロリーをリアルタイムで確認し、保存できます。

2010年9月9日木曜日

ArcGIS Web Mapping

ArcGIS Web Mapping 2.0という無償で利用可能なWebマッピング用のAPIが提供されています.

http://blog.esrij.com/arcgisblog/2010/09/arcgis-web-mapp.html


デモ 
http://serverapps.esri.com/silverlightdemos/showcase/ 
 

これを使えば,RIA(リッチ インターネット アプリケーション)を比較的容易に開発できそうです.

[バージョン 2.x スタートアップ ガイド]
ArcGIS API for Microsoft Silverlight/WPF(Microsoft Visual Studio 2010 用)


今度試してみたいと思います. 各種データの閲覧サイトの構築が比較的容易にできそうな環境が整いつつあります.腕に自信のある方はぜひお試し下さい.

2010年9月5日日曜日

位置情報付きの写真を地図上に表示する

野外調査では、数多くの写真を撮影しますが、その写真をどの露頭で撮影したものかを整理するのはかなり面倒です。

最近では、便利なものがでてきました。

いわゆるGPSユニットと呼ばれるものを使えば、時間で同期することにより、デジカメで撮影した写真に位置情報をまとめて与えることが出来ます。

SONY GPS-CS3Kでは、電源を入れてザックにつけておくだけで,GPSの位置情報を自動的に連続記録してくれます。

宿に帰ってから、PMBという写真整理ソフトとGPS Image Trackerという専用ソフトを使って位置情報をデジカメで撮影した写真に書き込むことができます。

PMBでデジカメで撮影した写真を取り込む(富士山山頂付近)

GPS Image TrackerでGPSユニットにより取得した位置情報を写真に書き込む


 写真に位置情報が書き込まれたら、スーパーマップルなどの地図ソフト上に取り込めば、撮影した場所に写真が表示されます。

スーパーマップルデジタル10上に写真を取り込んで撮影場所を表示
 写真の整理等に使ってみてください。

2010年8月24日火曜日

ESRIジャパンのブログサイト

ESRIジャパンのブログサイトをご存じでしたか?

さまざまな情報が掲載されており,大変参考になります.

○ArcMapの便利ツール

○ iPhoneやiPad用のArcGIS for iOSが公開されています.

ArcGIS Onlineも使えます.


米国ESRIのブログサイトもあります.

2010年8月17日火曜日

任意の範囲で切り抜きたい

地質図を任意の範囲で切り抜きたいことはたびたびあります。下記のように行えば任意の範囲で地質図を切り抜くことが可能です。


1.切り抜く範囲のシェープファイルを作成します

○ArcCatalog上で右クリック>>> 新規作成>>>シェープファイルを選びます。名前は、ここでは、Clip_Areaとしました。フィーチャータイプはPolygonを選びます。空間参照の部分は、編集ボタンを押して、選択ボタン>>>日本周辺座標系>>>地理座標系(緯経度)を選び、これから切り抜くファイルと同じ地理座標系を選びます。ここでは、JGD 2000.prjを選びました。インポートボタンを押して、これから切り抜くファイルを指定しても大丈夫です。

ArcCatalog上で新規にシェープファイルを作成します

地理座標系を指定します

○作成したファイルを、これから切り抜きたい地質図を表示したArcMap上にドラッグして追加します。表示メニュー>>>ツールバー>>>エディタを選んで、エディタメニューを表示します。左端のエディタボタンを押して、編集開始を選びます。タスク:新規フィーチャー作成、ターゲット:Clip_area(先ほど追加したファイル名)となっていることを確認して、鉛筆ボタンを押します。左クリックを繰り返して、任意の範囲を描きます。クリックする前に右クリックして、絶対X,Yを選べば緯度経度を指定して、範囲を作成できます。最後にダブルクリックして確定します。今回は矩形にしましたが、多角形を作成し任意の形で切り抜くこともできます。作成後、左端のエディタボタンを押して、編集の保存>>>編集の終了を選びます。

エディタで、切り抜く範囲を作成します


2.クリップを使って切り抜きます
 
○ArcToolBoxで、解析ツール>>>抽出>>>クリップを選びます。入力フィーチャーは、切り抜かれる地質図(ここでは、all_japan_b_a)を指定します。クリップフィーチャーは、先ほど作成したClip_areaを指定します。出力フィーチャークラスは任意の名前を指定します。断層レイヤ(all_japan_b_l)も同様に切り抜きます。

クリップで指定した範囲を切り抜きます
地質図のレイヤと断層のレイヤを切り抜いたところ


○切り抜いたレイヤに色をつけます。切り抜いたレイヤ(all_japan_b_a_Clip1)を右クリックして、レイヤプロパティを開き、シンボルタブをクリックします。そこで右上のインポートボタンを押します。色のついた元の地質レイヤ(all_japan_b_a)を指定します。次に出てくる画面はそのままOKを押します。切り抜いた断層レイヤも同様に、元の断層レイヤを指定して線の形式を変更します。

切り抜いた元のレイヤーの色や線のシンボルをインポートします



○任意の範囲で切り出された地質図が完成しました。目的に応じて、メッシュデータや市町村境界データなどを利用して切り抜くこともできます。

切り抜いた地質図

 お試しいただければ幸いです。

2010年8月16日月曜日

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その4

8.測地系を変換する。
 (1)イラストレータからPlug-inで読み込む際に、日本測地系(Tokyo)で読み込んだ場合は、ここで世界測地系(JGD2000)に変換します。ArcCatalog上で、測地成果2000対応ツールを使って変換します。測地系2000対応ツールのインストールと設定方法はこちらを参照してください。 出力先は、下の図のようにあらかじめ、ArcCatalog上で、世界測地系のジオデータベースフィーチャーデータセット(ここでは、Yatsushiro_JGD2000)を作成しておいて、その中に世界測地系に変換したファイルをいれます。その3で合成した最終ファイルのみを変換すればOKです。
モード切り替えボタンを押してジオデータベース変換モードにしてから変換します。


新規に世界測地系のジオデータベースフィーチャーデータセットを作成します。


9. Plug-Xで変換した際のずれを補正する。
Plug-Xでは、上下、左右の図幅を取り囲む線をそれぞれ並行と仮定して、変換しています。そのため、その1のところでPlug-Xで変換した際に、正規化した地質図を使っていない場合は,地形図と比べた場合、少しだけ、全体が南にずれた状態になっています。これを、ラバーシート法で補正します。

20万分の1地質図の枠線と補助線をイラストレータ上でトレースし、それをこれまでと同様の方法でシェープファイルに変換し、世界測地系に変換します。また、国土地理院の20万分の1地形図(画像)を国内変換ツールを使って読み込みます。両方を表示させ比較します。

枠線と補助線(ピンク色)と20万分の1地形図(画像)を読み込んだところ

補正を行いたいレイヤーも同様に追加します。表示>>>ツールバー>>>アジャストを選び、アジャストツールを表示します。編集モードに入ったのちに、まず、アジャストのプルダウンメニューから、アジャストデータの設定を選び、補正したいレイヤーを選びます。そして、アジャスト方法から、ラバーシート法を選びます。

枠線の交点を拡大表示します。各交点を拡大し、矢印アイコンの右にある”新しい移動リンク”ボタンを押して、まず、赤色の線の交点(20万地質図の枠線や補助線の交点)をクリックし、次に読み込んだ20万地形図の交点をクリックして、補正量を指定します。これをすべての交点(25か所)について行います。最後に、アジャストを押して実行します。そうすると選択されたレイヤーがすべてまとめて補正されます。(変換するともとのファイルは補正されてしまいますので、必要に応じて変換前にコピーを取っておくとよいでしょう)
アジャストツールで、補正量を交点ごとに指定する。
アジャストデータの選択画面で変換するレイヤーを選んでいるところ。
補正前と補正後を比べたところ。ずれが補正されている。

変形を再度行う可能性がある場合は、アジャストツール>>> リンク>>>リンクファイルを保存を選んで、補正量の情報を保存しておくとよいでしょう。 再度補正が必要な場合は、再度読み込んで使うことができます。

補正後のレイヤを右クリックし、レイヤプロパティ>>>シンボルタブを選びます。カテゴリからスタイルのシンボルに一致を選び、 フィールドをlegendにして地層ごとに色をつけます。並べ替えの順序を反転させて古いレイヤーの凡例が下に表示されるようにします。下の図は、仮の色をつけています。断層レイヤも同様に補正し重ねます。レイヤーの順序を間違えないようにしましょう。

20万分の1八代図幅北東部付近の拡大図。不透明度を20%にしています。



2010年8月11日水曜日

特定の岩体のみを表示する方法

数値地質図で特定の岩体だけを検索しその岩体だけを表示したいことがあります。

シームレス地質図の場合は、下記のような方法で特定の岩体だけを表示できます。

1.ArcMapでシームレス地質図のポリゴンレイヤーとラインレイヤーを表示します。そして、ArcToolBox>>>解析ツール>>>抽出>>>選択を選びます。



2.入力フィーチャーで、地質図のポリゴンレイヤー(all_japan_d_a)を選択します。出力フィーチャークラスは、任意の出力ファイル名を入力します。条件式(オプション)の右のボタンをクリックして、検索条件設定を指定します。ここでは、属性テーブルのうち、 ”Legend_J"をダブルクリックして、”=”ボタンを押し、個別値を取得ボタンを押してでてきたリストから、表示したい岩体名を選びました。今回は、”暁新世-前期始新世(PG1)の花崗岩”を指定しています。

"Legend_J" = '暁新世-前期始新世(PG1)の花崗岩'

この条件式を組み合わせることで、複数の岩体を選択することが可能です。凡例番号がわかっていれば、”New No” = 52のように番号でも指定もできます。

3.OKを押して実行すると、その属性を持つ岩体だけのレイヤー(all_japan_Select2)ができます。この岩体だけのレイヤーとラインのレイヤーを表示すると下記のようになります。

4.岩体のレイヤーを右クリックして、属性テーブルを表示すると全部で297の岩体(ポリゴン)があることがわかります。


5.各レイヤーをダブルクリックすると、該当する岩体が拡大表示されます。下記では、北海道日高地域の暁新世-前期始新世(PG1)の花崗岩の分布が表示されています。


このように属性テーブルの情報から、該当する岩体を取り出すことができますので、目的に応じてうまく検索条件を工夫してみて下さい。

2010年7月29日木曜日

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その3

6.各レイヤーに属性情報を与える。
 (1) レイヤ上で右クリックして、属性テーブルを開くを選びます。属性テーブルの右下にあるオプションからフィールドの追加を選びます。名前には、legendといれます。種類はtextを選びます。長さは凡例の長さの上限値(ここでは20)を入れます。OKを押します。
 
 (2) legendの列を右クリックして、プロパティを選び、主な表示フィールドとして使用にチェックを入れます。

 (3) legendの列の上で右クリックし、フィールド演算を選びます。種類は文字列を選び、関数はFormat( )を選びます。(  )の中に下記のように引用符でくくって属性の名前を入れます。ここでは、Format ( "AC01_PG23ms_Pgm" )と入力しました。属性の名前はレイヤー名をそのままコピーするとよいでしょう。OKを押すとポリゴンの数がいくつあっても一度に属性の名前を入力できます。各レイヤーすべてに同様に属性の名前をいれます。


 (4) legendと同様に、地質図の凡例記号の列を作成します。labelの列(種類はtext、長さは10)を作成し、そこに、凡例記号を入れます。ここでは、AC02_PG23altの凡例記号として、”Pga”をラベルの列に入力しています。





7.各レイヤーを一枚ずつ統合化する。
(1)ArcToolBoxで、解析ツール>>> オーバーレイ>>>アップデートを選びます。一番下のレイヤ(ここでは、AC01_PG23ms_Pgm)を入力フィーチャに、2番目のレイヤ(ここでは、 AC02_PG23alt)をアップデートフィーチャに選びます。 出力フィーチャークラスは、例えば、ここではAC01_02_updateとします。そして、次に先ほど作成したAC01_02_updateを入力レイヤにして、アップ デートレイヤに3番目のレイヤを入れます。これを繰り返して、すべてのレイヤを合成させます。

ラインやポイントの場合は、 ArcToolBoxでマージを選んで、まとめて統合化します。


 アップデートにより、下位の地層のうち、より上位の覆われた部分が、順に上位の地層のポリゴンに置き換わっていきますので、イラストレータでデータを作成する際に、より下位の地層をやや広めに書いておくことがポイントです。



(2)合成したレイヤ上で右クリックし、プロパティ>>>ラベルを開きます。カテゴリ>>>スタイルのシンボルに一致を選んで、値の追加ボタンからすべてのレイヤを追加します。OKを押すと、各レイヤーごとに色分けされた状態で表示されます。



(3)レイヤの順序を整えて、各レイヤに適切な色をつけます。

(4)もし、うまくアップデートできないは、イラストレータの描画のミスである場合があります。

○下記のように、一つのポリゴン同士で微妙に重なっている場合



○微小ポリゴンができてしまっている場合。

このような場合は、編集モードに入ってラインを修正するか、イラストレータ上で修正しましょう。

微小ポリゴンを目で見つけるのは大変ですが、下記の方法で容易に検索できます。(ESRI JapanのFAQより)

(1)ArcToolBoxで、ジオメトリのチェックを選ぶ。チェックしたいポリゴンを選択した上で、 出力テーブルには適当な名前を入れます。



(2)そうするとジオメトリに問題のあるテーブルが出力されるので、それを開くと問題のあるポリゴンのID番号がわかります。属性テーブルでその番号を探せば、微小ポリゴンなどジオメトリに問題のあるポリゴンを比較的容易に探せます。



微小ポリゴンは編集モードに入って、不要なノードを消去すれば修正できます。

続きはその4へ。

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その2

4.ジオデータベース形式にデータを変換する。
 (1) ArcCatalog上で右クリックし、新規作成>>>ファイルジオデータベースを選びます。ここでは、Yatsushiro.gdbを作成しました。
 (2) 作成したYatsushiro.gdbを開いて、そこで右クリックし、新規作成>>>フィーチャーデータセットを選びます。ここでは Yatsushiroと名前を付けました。このフィーチャーデータセットの中にシェープファイルから変換したジオデータベースファイルを保存していきます。


ジオデータベースに変換する理由:トポロジーの整合性のチェックなどの面で、ジオデータベース上で作業した方が便利な点が多数あるため。


 (3) ArcCatalog上で、変換したいシェープファイルを右クリックし、エクスポート>>>ジオデータベース(シングル)を選びます。保存先には、(2)で作成したYatsushiroを選びます。出力先の名前には日本語やハイフンは使えないので注意しましょう。すべてのレイヤーをジオデータベースに変換します。


 レイヤーが多数ある場合は、バッチ処理でまとめて変換できます。 ArcToolBoxで変換ツール>>>ジオデータベース変換>>>フィーチャークラスー>フィーチャークラスを選択して右クリックし、バッチを選びます。そこで下記のように入力フィーチャー、出力場所、出力フィーチャークラスの一覧表を作っておいてOKを押すとまとめて変換できます。あらかじめエクセル上でこの表を作っておいて、必要な行数分をプラスボタンで追加したのち、必要な行数分を選択して青色の状態にし、エクセルからカットアンドペーストすると比較的容易にこの表を作成できます。


5.ArcMap上に表示する。
ArcCatalogのジオデータベースファイルをドラッグアンドドロップでArcMap上に移して表示させます。 レイヤー数が多い場合は種類ごとに行います。ここでは、ACのファイル群を表示しています。きちんと変換できているかどうか確認しましょう。

続きはその3へ。

シンボル情報を多数のレイヤに一度に反映させる方法

ArcMap上で何か作業をするとシンボル情報が消えてしまう(凡例の色が無くなってしまう)ことがよくあります。数枚なら、他のレイヤのシンボル情報をひとつずつインポートして適用すればよいのですが、100枚近くレイヤがある場合は各レイヤごとに色を与えなおすのはかなり大変!です。

下の図は20万分の1シームレス地質図を20万区画ごとに分けたところです。このように100枚以上のレイヤにシンボル情報を与えるのはとても面倒です。そこでまとめて一括処理を行いたいと思います。


下記のようにバッチ処理をすると一度に変換できます。

1.ArcToolBoxで、データ管理ツール>>>レイヤーとテーブルビュー>>>レイヤのシンボル情報を適用を探し出します。 ここで右クリックして”バッチ”を選びます。



2.シンボルを適用したい各レイヤーのリストを左側に、右側にインポートしたいシンボルレイヤー名を入力します。あらかじめエクセルでまとめて対応表を作っておいて、バッチ処理の表の上でプラスボタンを押して必要な行数だけ追加したのちに、対応表をカットアンドペーストすると便利です。



3.OKを押すと一度にシンボル情報が各レイヤに反映されます。

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その1

イラストレータで作成した地質図データを、GIS形式のデータに変換する方法の一例です。
手持ちのイラストレータのデータをGIS形式に変換したい方はぜひご一読ください。

1.Plug X SHAPE4.0CS(株式会社地理情報開発)で四隅に緯度経度を入力して変換。
使い方は、Plug Xのマニュアルを参考にして下さい。



ポイント1.20万分の1地質図幅など小縮尺の地質図はUTMで作成されています。ただ今のところPlug Xでは、UTMとして読み出せません(上下、左右のラインがそれぞれ並行であると仮定したうえで変換します)。そのため、これから手書きの地質図をイラストレータでトレースしてそれをGIS化する方は,ぜひ先に正規化の作業を行ってください.手書きの元図を400dpi程度でスキャンしておいて、ArcGIS上でジオレファレンスを行い、正規化(上下、左右の辺がそれぞれ並行になるように)します。その上でイラストレータでトレースすると後で補正する必要がないので楽です。すでにイラストレータ形式になっている場合は、そのまま変換して最後にずれを修正します。

ポイント2.地質図の場合は、Plug Xで変換する前に、各地層ごとにレイヤーを分けましょう。イラストレータのデータに交点があるとうまく変換ができない場合があります。各地層ごとに分けて変換した後でArcGIS上で各レイヤを合体させます。変換の作業の途中で、順序がわからなくならないように、各レイヤー名の頭に記号+連番をつけておくと便利です。

ポイント3. レイヤーを一度に変換しようとするとうまくシェープファイルに変換できない場合があります。その場合は個別にレイヤーを選択して、地層名もできるだけシンプルにしてレイヤーごとに変換するとうまくいくことが多いようです。



2.Arc Catalogでファイルをポリゴン、ライン、ポイントに分けて整理する。
各レイヤーのデータタイプに基づいて、ポリゴン、ライン、ポイントに分けて、フォルダごとに整理します。






3.Arc Catalog上でデータに地理座標系を与える。
 レイヤの数が多い場合は、下記のようにArcToolBoxから投影変換のバッチ処理を選んで,まとめてバッチ処理を行うと便利です。


 1の変換で世界測地系にした場合は、出力データの座標系をJGD2000にしましょう。今回は地質図幅の範囲が日本測地系で与えられていますので、GCS-Tokyoを与えています。最後にまとめて、世界測地系に変換します。

続きはその2へ。



ジオロジストのためのGIS入門

最近、仕事で使っているGIS関連のノウハウなどを少しずつ紹介していく予定です。特に、地質屋さん(ジオロジスト)向けの話題を提供したいと思っています。

なお,基本的なGISの説明や使い方は,下記のサイトやGISの各種関連書籍を参考にしていただければ幸いです.

GIS入門
ESRIジャパン   
GISポータルサイト
てくてくGIS
ぼろぼろGIS

GISの関連書籍

ここで紹介するGISソフトは,ArcInfo 9.3.1 SP1を使っています.また,マシンはWindows7です.