2010年7月29日木曜日

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その1

イラストレータで作成した地質図データを、GIS形式のデータに変換する方法の一例です。
手持ちのイラストレータのデータをGIS形式に変換したい方はぜひご一読ください。

1.Plug X SHAPE4.0CS(株式会社地理情報開発)で四隅に緯度経度を入力して変換。
使い方は、Plug Xのマニュアルを参考にして下さい。



ポイント1.20万分の1地質図幅など小縮尺の地質図はUTMで作成されています。ただ今のところPlug Xでは、UTMとして読み出せません(上下、左右のラインがそれぞれ並行であると仮定したうえで変換します)。そのため、これから手書きの地質図をイラストレータでトレースしてそれをGIS化する方は,ぜひ先に正規化の作業を行ってください.手書きの元図を400dpi程度でスキャンしておいて、ArcGIS上でジオレファレンスを行い、正規化(上下、左右の辺がそれぞれ並行になるように)します。その上でイラストレータでトレースすると後で補正する必要がないので楽です。すでにイラストレータ形式になっている場合は、そのまま変換して最後にずれを修正します。

ポイント2.地質図の場合は、Plug Xで変換する前に、各地層ごとにレイヤーを分けましょう。イラストレータのデータに交点があるとうまく変換ができない場合があります。各地層ごとに分けて変換した後でArcGIS上で各レイヤを合体させます。変換の作業の途中で、順序がわからなくならないように、各レイヤー名の頭に記号+連番をつけておくと便利です。

ポイント3. レイヤーを一度に変換しようとするとうまくシェープファイルに変換できない場合があります。その場合は個別にレイヤーを選択して、地層名もできるだけシンプルにしてレイヤーごとに変換するとうまくいくことが多いようです。



2.Arc Catalogでファイルをポリゴン、ライン、ポイントに分けて整理する。
各レイヤーのデータタイプに基づいて、ポリゴン、ライン、ポイントに分けて、フォルダごとに整理します。






3.Arc Catalog上でデータに地理座標系を与える。
 レイヤの数が多い場合は、下記のようにArcToolBoxから投影変換のバッチ処理を選んで,まとめてバッチ処理を行うと便利です。


 1の変換で世界測地系にした場合は、出力データの座標系をJGD2000にしましょう。今回は地質図幅の範囲が日本測地系で与えられていますので、GCS-Tokyoを与えています。最後にまとめて、世界測地系に変換します。

続きはその2へ。



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