2010年8月16日月曜日

イラストレータ形式の地質図データをGISデータに変換する その4

8.測地系を変換する。
 (1)イラストレータからPlug-inで読み込む際に、日本測地系(Tokyo)で読み込んだ場合は、ここで世界測地系(JGD2000)に変換します。ArcCatalog上で、測地成果2000対応ツールを使って変換します。測地系2000対応ツールのインストールと設定方法はこちらを参照してください。 出力先は、下の図のようにあらかじめ、ArcCatalog上で、世界測地系のジオデータベースフィーチャーデータセット(ここでは、Yatsushiro_JGD2000)を作成しておいて、その中に世界測地系に変換したファイルをいれます。その3で合成した最終ファイルのみを変換すればOKです。
モード切り替えボタンを押してジオデータベース変換モードにしてから変換します。


新規に世界測地系のジオデータベースフィーチャーデータセットを作成します。


9. Plug-Xで変換した際のずれを補正する。
Plug-Xでは、上下、左右の図幅を取り囲む線をそれぞれ並行と仮定して、変換しています。そのため、その1のところでPlug-Xで変換した際に、正規化した地質図を使っていない場合は,地形図と比べた場合、少しだけ、全体が南にずれた状態になっています。これを、ラバーシート法で補正します。

20万分の1地質図の枠線と補助線をイラストレータ上でトレースし、それをこれまでと同様の方法でシェープファイルに変換し、世界測地系に変換します。また、国土地理院の20万分の1地形図(画像)を国内変換ツールを使って読み込みます。両方を表示させ比較します。

枠線と補助線(ピンク色)と20万分の1地形図(画像)を読み込んだところ

補正を行いたいレイヤーも同様に追加します。表示>>>ツールバー>>>アジャストを選び、アジャストツールを表示します。編集モードに入ったのちに、まず、アジャストのプルダウンメニューから、アジャストデータの設定を選び、補正したいレイヤーを選びます。そして、アジャスト方法から、ラバーシート法を選びます。

枠線の交点を拡大表示します。各交点を拡大し、矢印アイコンの右にある”新しい移動リンク”ボタンを押して、まず、赤色の線の交点(20万地質図の枠線や補助線の交点)をクリックし、次に読み込んだ20万地形図の交点をクリックして、補正量を指定します。これをすべての交点(25か所)について行います。最後に、アジャストを押して実行します。そうすると選択されたレイヤーがすべてまとめて補正されます。(変換するともとのファイルは補正されてしまいますので、必要に応じて変換前にコピーを取っておくとよいでしょう)
アジャストツールで、補正量を交点ごとに指定する。
アジャストデータの選択画面で変換するレイヤーを選んでいるところ。
補正前と補正後を比べたところ。ずれが補正されている。

変形を再度行う可能性がある場合は、アジャストツール>>> リンク>>>リンクファイルを保存を選んで、補正量の情報を保存しておくとよいでしょう。 再度補正が必要な場合は、再度読み込んで使うことができます。

補正後のレイヤを右クリックし、レイヤプロパティ>>>シンボルタブを選びます。カテゴリからスタイルのシンボルに一致を選び、 フィールドをlegendにして地層ごとに色をつけます。並べ替えの順序を反転させて古いレイヤーの凡例が下に表示されるようにします。下の図は、仮の色をつけています。断層レイヤも同様に補正し重ねます。レイヤーの順序を間違えないようにしましょう。

20万分の1八代図幅北東部付近の拡大図。不透明度を20%にしています。



0 件のコメント:

コメントを投稿