2011年8月1日月曜日

1次メッシュで切り出した多数のファイルにまとめてシンボルを適用する方法

1次メッシュで切り出した多数のシームレス地質図に一つずつ色情報やラインスタイルなどのシンボル情報を転送する作業は、ファイル数が多いとかなり大変です。そこで、ArcGISのバッチ処理機能を使って、まとめて処理をする方法をまとめてみました。このバッチ処理の方法は、ArcToolBoxで実行できる多くのコマンドで利用できるため、多方面に応用できます。

前々回のGIS入門に書いたSplitの方法で、北海道南部の9つの地域を1次メッシュごとに切り出したところです。 (このとき,これからシンボルを適用する1次メッシュファイル群を必ずArcMap上に追加しておいて下さい)


Splitで北海道南部の9つの地域を1次メッシュ単位で切り出したところ

次に、ArcToolBox>>>レイヤとテーブルビュー>>>レイヤのシンボル情報を適用を右クリックします。上から2つ目のバッチを選んでください。
ArcToolBoxからレイヤのシンボル情報を適用を選び、右クリックしてバッチを選択します。

バッチ処理では、複数回行う必要のある作業をまとめて、行うことができます。下記のようにあらかじめ、入力レイヤ名、適用レイヤ名の対応リストをポリゴン用、ライン用の2種類作成しておきましょう。


エクセルであらかじめ各ファイルの名称と適用する全国のシームレス地質図の名称を並べた対応表を作っておきます。
バッチ処理の画面で、 必要なレイヤ数を右上のプラスボタンを押して追加します。下のように各レイヤの番号の部分をクリックして青く反転させます。そのうえで、上記のエクセルの対応表のうち、ポリゴンの対応表をコピーして、右クリックして下記の青い部分に貼り付けます。


必要な数のレイヤを追加し、左側の番号部分を押して青く反転させます。

エクセルの対応表がバッチ処理用の入力レイヤとシンボルレイヤの対応表に反映されました。

OKを押して数分待つと、9つのポリゴンレイヤに色のシンボル情報が反映されます。

ラインレイヤも同様にエクセルから対応表を読み込んで実行しましょう。

ラインレイヤも同様にエクセルから対応表を読み込んで実行します。

 北海道南西部の9つのポリゴンレイヤと9つのラインレイヤにまとめて、色情報とラインのスタイル情報が反映されました。
北海道西南部の9つのレイヤにポリゴンの色情報とラインのスタイル情報が適用されました。

反映した色情報とラインスタイルは、Layerファイルとして保存しておきましょう。Layerファイルの保存も、ArcToolBox>>>データと管理ツール>>>レイヤとテーブルビュー>>>レイヤファイルの保存を右クリックしてバッチを選び、Excelから対応表を入力した上で、下記のようにバッチ処理すると素早くできます。相対パスで保存の部分は、1行目で Relativeを選ぶとtrueという値になります。その後、右クリックして他のレコードに適用を選ぶとすべてのレイヤがtrueになります。

レイヤファイルの保存のバッチ処理の画面
 バッチ処理を使いこなすと、多量のファイルを効率よく扱うことができます。ぜひ活用してみてください。