2011年9月12日月曜日

KML形式のファイルに変換したい

Google Earthで閲覧できるKML形式のファイルに変換すると道路、建物、航空写真と重ねて表示したり、3Dで立体的に表示することができるのでとても便利です。

1次メッシュで切ったShapeファイルをArcGIS10でKML形式に変換するには下記の方法で行います。

ArcToolBoxから、変換ツール>>>KMLへ変換>>>マップ->KML(Map To KML)を選びます。
(今回は、地質レイヤと断層レイヤ2枚を変換したいためマップ->KMLを選んでいますが、対象レイヤが1枚であれば、レイヤ->KMLでも大丈夫です。)


次に下記の画面で、マップドキュメントから変換したいファイル群のmxdファイルを選びます。データフレームはレイヤのまま、出力ファイルは任意の出力先を選びます。マップスケールはここでは100000としました。

単一の画像ファイルとして出力したい場合は、その下のデータコンテンツプロパティの画面で単一コンポジット画像を作成(オプション)を選択します。出力画像プロパティでは、ここでは、リターン画像サイズを4096、出力画像のDPIを384としました。OKを押すとkmzファイルが作成されます。



この操作を全国の1次メッシュファイルに対して行う場合は、バッチ処理でまとめて行うことも可能です。
まず、エクセルで下記のようなファイルを作成します。A列は入力するマップドキュメント名のリストで、C列は出力ファイル名のリストです。絶対パスで記入してください。その他の列は上記を参照してください。効率的に入力する方法はこちらを参照してください。


ArcToolBoxのKMLへ変換>>>マップ->KMLを右クリックし、上から2つめのバッチを選びます。


出てきた画面で右上のプラスボタンを必要な回数押して行を追加します。左側の番号の部分を押すと青色がつくので、すべての行を選択し、エクセルの表からコピーしてきて貼り付けます。


OKを押すとまとめて一度に変換できます。全国の1次メッシュファイルをまとめて変換することも可能です。


完成したkmzファイルをダブルクリックすると Google Earth上に表示されます。もし、まだGoogle Earthをインストールしていない場合はこちらからインストールしてください。


このようにGoogle Earth上に地質図を表示できました。下記のように透明度を変えたり、立体的に3Dで表示することが可能です。他のさまざまな図やデータと重ねることもできます。



KMLへの出力の際に,データコンテンツプロパティで単一コンポジット画像を作成(オプション)のチェックをはずすと,ベクトル形式のデータを出力できます.(ただし,ArcGIS10ではうまく表示されないようなので,ArcGIS9で変換を行って下さい)




ベクトル形式の場合は,拡大してもラインがきれいなので,こちらの方が使いやすいかもしれません.

Linuxを使いたい

Linuxを使うと、いろいろなデータの処理やシミュレーションなどを行うことができます。GIS関連のデータをまとめて変換することにも使えます。

Linuxにはさまざまなディストリビューションがありますが、最近私はUbuntu 11.04を使っています。

下記の方法でインストールできますので、興味のある方はお試しください。

VMWareを使った方法を示します。

Windowsの場合、フリーのVMWare Playerをダウンロードします。

(Macの場合は、VMWare Fusionが利用できます)。


Ubuntu 11.04はこちらからCDイメージをダウンロードします。
 

VMWarePlayerを立ち上げて、新規仮想マシンの作成を選びます。


インストーラディスクイメージファイルのところで、先ほどダウンロードしたCDイメージを選びます。
次に、ユーザー名、パスワード等を設定して、残りはデフォルト通りでインストールできます。

簡易インストールの場合は自動的にVMWareToolsをインストールしようとしますが、VMWarePlayerの上部の仮想マシンメニューから 一旦VMWareToolsのインストールをキャンセルを選んで、再起動します。


設定したIDとパスワードでログインします。これで一応Ubuntu11.04はインストールされましたが、WMWareToolsを入れておくと、Windows本体から直接ファイルをコピーしたり画面サイズを任意の大きさに変更できたりといろいろと便利なので、下記の方法でインストールしておきます。

改めて、仮想マシンメニューからVMWareToolsのインストールを選びます。VMWareToolsのCDが現れるので、これを開き中にあるVMWareTools-8.4.6-385536.tar.gzをダブルクリックして解凍します。ここでは、tmpフォルダ内に解凍しました。


次にApplicationメニューからAccessories>>>Terminalを選びます。下記のように、入力して解凍したディレクトリに移動します。

cd /tmp/vmware-tools-distrib/

lsと入力すると、このフォルダ内に入っているファイルとフォルダが見えます。その中にあるvmware-install.plを実行します。

sudo ./vmware-install.pl

と入力します。




sudoは管理者権限で実行するときに使うコマンドです。パスワードを聞かれますので、入力するとインストールが始まります。何度かインストール場所などを聞かれますが、そのままリターンを押していけば大丈夫です。

メニューやキーボード設定などの日本語化はこちらを参照してください。


特にキーボード設定は気を付けましょう。日本語キーボードにしないとうまく記号などが入力できません。 システム>>>設定>>>キーボードから変更できます。追加を選んで日本のキーボードを選びそれを上に移動します。

ユニティのインターフェイスはWMWareでは標準でサポートされていません。ソフトウェアセンターからUnity 2dを検索してインストールすれば下記のように使えます。




Linux自体の使い方は、下記の文献などが参考になります。

橋本英勝(2010)基礎からのLinux改訂版. SoftbankCreative. 474p.

伊藤幸夫(2011)Linuxコマンド編 逆引き大全第2版.秀和システム.703p.