長らくご無沙汰していましたが,再開したいと思います.
10月10日〜13日の4日間,火山学会の火山防災委員会主催の「火山防災のためのコンピューティングワークショップ2014」を日本大学で開催しました.
ワークショップでは,参加者のノートパソコンに,仮想環境(WMWare)をつくり,Linux(Ubuntu14.04)をインストールした上で,Titan2D,Tephra2,QGIS,VHub,G-EVER等が使えるようになることを目指した講習会を行いました.そこでは,企業の方,大学関係者,院生等約15名の方が参加しました.今回参加できなかった方のために,少しずつその際の内容を書いていきたいと思います.ぜひ,お試し頂いて,各種防災に役立てて頂ければ幸いです.
Titan2D: ニューヨーク州立大学バッファロー校が開発した火山重力流シミュレーション.火砕流,岩屑なだれ,土石流を始め,雪崩などの研究に広く用いられている.VHubのサイトからソースコードをダウンロードできる.
Tephra2 : 南フロリダ大学で開発された移流拡散モデルを元にした降下火山灰のシミュレーション. VHubのサイトからソースコードをダウンロードできる.
QGIS : オープンソースの地理情報システム(GIS). 以前はQuantum GISと呼ばれていた.ここでは,Titan2DやTephra2で用いる標高データ(DEM)の作成に用いる.
VHub : ニューヨーク州立大学バッファロー校が中心となって進めている情報共有のためのプラットフォーム.多数のオンラインシミュレーションがある.Titan2DやTephra2もこのVHub
上で動かすことができる.全世界で800人以上のユーザーがいる.
G-EVER : 産総研地質調査総合センターが中心となって進めているアジア太平洋地域の地震及び火山に関するハザード情報共有プロジェクト.ワーキンググループ活動の1つとして,EneryConeやTitan2DをWeb上で利用できるのG-EVER火山災害予測支援システムを開発している.